9.【体験談】会社へはどのタイミングで大学院進学を報告するべきなのか?実体験を元に解説します。
これから大学院へ通ってみたいと思っている方、
あるいは大学院入試に合格・科目等履修生としての
申請が通って働きながら大学院へ通おうとしている方、
会社に大学院へ行くことを報告した方がいいのか?
報告するとしても
いつのタイミングがいいのか悩んでいたりしませんか?
私は2021年4月から科目等履修生として、
2022年4月〜2024年3月までは正規学生として、
働きながら大学院へ通っていました。
この記事では、
私がいつのタイミングでどういったことを考えて、
会社側に大学院へ進学することを報告したのかを解説しています。
少しでも
働きながら大学院へ行くことを考えている方の
ヒントになったら幸いです。
会社側に大学院進学することを伝えたタイミング
私が会社側に大学院進学することを伝えたのは
正規学生として入学する2ヶ月前の2022年の2月でした。
大学院へ進学したいと考えていること、大学院を受験することなどは事前に伝えていませんでした。
なぜこのタイミングで報告したのか?
会社からの指示ではなく、自分で進学することを決めたから
大学院へ科目等履修生として通うことも、
正規大学生として入学することも、
会社側からの指示があったから行なったわけではなく、
私が自分のキャリアを考えて決めたことでした。
科目等履修生時代は毎週平日1〜2日ほど授業があり、
オンライン授業も多かったです。
勤務時間を変更して授業がある日だけ早上がりする、
もしくはテレワークを活用していれば
仕事に支障が出ることはないと判断したので、
わざわざ会社に大学院へ通うことは伝えていませんでした。
(実際支障なし)
また本社系の部門の方で
一般大学院に通っている人がいる話は
ほとんど聞いたことがありませんでした。
(MBAなどの専門職大学院は時々聞いていた)
会社側から
どういう反応をされるのかわからなかったこともあり、
万が一進学することに反対されたら嫌だと思ったので
受験することは言いませんでした。
大学院受験が不合格の場合も想定されたので、
結果が出てから言えばいいやと思っていました。
自分のお金で進学したかったから
これは前述した理由にも近いのですが、
当時勤めていた私の会社では、
会社側が従業員を大学院に進学させる際に
会社側で学費を負担するといった制度がありました。
いわゆる社費生・社費留学といったものです。
社費留学のメリット・デメリットは下記のように考えられます。
以前社内でMBAに進学した人が、
会社側にMBAに通いたいと思っている旨を伝えたところ、
社費で進学することになった話を聞いたことがありました。
私も同様の対応となることが想定されました。
私としては、社内で大学院に行ってみたいけど、
業務量や家庭の事情などで行けない人もいると思うので、
自分だけ学費を出してもらうことになったら
フェアではないのでは?と考えていました。
また完全な個人の興味や思いで進学したいと思っていたので、
第三者にお金を出してもらうこと自体抵抗がありました。
また自分のキャリアを模索する中で
大学院へ通うことを決めたので、
正直大学院修了後もその会社に勤め続けることは約束できない
と思っていました。
学費を出してもらうことになったら、
定期的に大学院での学びを報告しなければならないこと、
研究テーマも自分の会社や業務に必ず関係するものを
選ばなければならないことは明白でした。
(私としては自由に学びたかった)
以上の理由から私は大学院進学の報告は、
大学院入試の結果が出て
自分で学費納入が完了してから行おうと決めました。
(私の場合、会社側へ一切報告しないという選択肢はなく、
正規学生として通うのであれば、
会社への義理として一言報告すべきかなと思っていました)
会社からの反応
私の上司(部長)に
・大学院へ進学すること
・業務には支障が出ないようにするので問題ない
の2点を伝えたところ、反対されることはありませんでした。
社費での進学については、
合格通知が来てすでに学費まで納入したことを伝えたので
話としては出ませんでした。
大学院へ進学する理由については、
自分の仕事に関連する分野について学びを深めたいと思ったので
という形で伝えました。
部長の上司の反応としては驚いていた一方で、
事前に報告したいことがあると伝えていたため
会社を退職するのでは?と思っていたようで、
安堵している様子でした(笑)
会社で大学院へ進学している人が少なかったこと、
自分のキャリアのために
進学したいと思っているという私の考えを聞いて、
世の中一般的にリスキリングが叫ばれ始めた時でもあったので
仕事やキャリアのことを考えて
行動しているんだねという感じで
感心している??ように見受けられました。
部長と話した結果、
直属の上司や同じ課の人などに
「大学院へ進学しますが業務に支障はきたしません」
ということだけ伝えることにしました。
ちなみに直属の上司には、
大学院に行くことを報告したら、
「人生は長いのだからそんなに仕事に対して焦ったり、
急がなくてもしなくてもいいのでは?」と言われました。
焦って決断したわけではないので、
正直価値観が違くて分かり合えないと感じました⭐︎
大学院の先生から聞いたお話
会社へ報告しないで来ている方のが多いらしい
私としては会社で働いている以上、
身の上の事情については
いちお会社側と共有しておくべきだと思っていました。
しかし大学院進学後に
大学院の先生から聞いた話によると、
会社へは報告せずに隠れて大学院へ通っている人の方が多く、
2020年過ぎたあたりから
会社へ報告した上で通っている人が
増えてきているということでした。
これは私の通っている大学院・研究科だけの特徴かな?
と思っていたのですが、
経産省主催の教育プログラムに関するウェビナーの中で
経営組織論の研究をしている先生方も
同様のことを言っていたので、
世の中一般的にそうだということがわかりました。
リスキリングという言葉はよく耳にするようになりましたが、その実態はまだ浸透していないのかなと思います。
個人的な考えとして
おそらく会社側に大学院進学を伝えない理由として、
会社側からネガティブな印象を持たれる可能性がある
といったことが挙られるのではないでしょうか。
<ネガティブな印象とは>
- 会社を辞めようとしているのでは?と疑われる
- 職場であいつは暇だと陰口を叩かれる など
個人的な意見ですが、
会社側が終身雇用を保障できる時代ではなくなってきている上に
人生100年時代だと言われているので、
個人が何をしようと会社側は制限できないと思っています。
大学院進学の理由は様々で、
私のように
仕事に関連する分野に関する研究科に進学している人もいれば、
仕事とは全く関係がない分野について
もっと理解したい・深く考えたくて
進学している人もいます。
会社側が大学院で知識を身につけたり、
従業員の視野が広くなって会社を去る可能性が高くなるのでは?
と心配している気持ちも理解できないわけではありません。
しかし大学院修了した人の中にはそのまま会社に残り、
能力を発揮している人もいます。
全ての人が他の場所に行ってしまうわけではありません。
社会としてリスキリングの重要性も高まってきており、
会社としても
従業員の能力が上がることは歓迎するべきことだと思います。
いなくなることを恐れて
大学院進学に対して否定的な態度を取るよりも、
そういった社員がこの会社で頑張りたい!チャレンジしたい!
と思えるような環境づくりをしていかないと、
会社として存続していくことが難しくなってくるのではないでしょうか。
会社へは報告しないべき?どうするべき?
前述の考え方を持っている会社は少ないかもしれませんし、
会社として従業員教育に力を入れていますと言いつつ、
現場レベルではそういった考えが浸透していないケースは多々考えられます。
最終的には
会社との関係や職場の雰囲気もあると思うので、
周りの様子を見ながらどうすべきか判断した方が良いと思います。
最後に
ちなみに
私は大学院進学をしていること自体は
職場の限られたメンバー(部長、課長、課のメンバー、部内にいる他の課長)以外には伝えていませんでした。
その理由としては、
大学院に行っていると周りから色眼鏡で見られる
色々質問されるからです。
他人は自分がやっていないことをしている人を見ると、
どうしても気になります。
会社の中には、あいつなんか意識高いなと陰口を叩いたり、
なんで大学院に行ったの?と質問攻撃をしてくる輩もいます
(全員が全員そういうわけではない!)
私はそういったことがめんどくさかったので、
大学院に進学していることはほとんど口にしませんでした。
周囲に言う言わないは
個人が判断すべきことだと思いますが、
1つの経験談として本記事にまとめてみました。
働きながら大学院へ通おうと思っている皆さんが
会社との関係を考える上でこの記事が少しでも役立ったら幸いです。